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2011年10月

人間対戦録(2) 黒い霧疑惑?

「なんか八百長とか書かれてるけど」といきなり言われ。えぇっ!?と思いちょっとネット見てみました。あちゃ~… というわけで今日はこの辺について書いてみます。いくつか質問いただいてるんですが、すみませんが今回はこれを先に書かせてください。

どうも諸悪の根源(?)は、「さ○やか日記」のこの記述のようで…

> コンピュータとの対戦は「契約」というか「取り決め」が
> 必要ではないかと思います。そしてそれをオープンにするものと
> 非公開にするものとに分かれましょう。

対戦の「取り決め」が必要なのはまあ当然で、実際いま連盟さんの方と対局条件を詰めているところです。時間とかルールとか。人間どうしなら今さらルール決めることもないのですが、対コンピュータだと予期しないこともあるわけですよ。バグで落ちたらどうするとか、誰かが足ひっかけてコンセント抜けたらどうするとか。記録係の時計とコンピュータの時計が食い違ったらどうするとか。検討しだすと、今まで考えてもみなかったようなことがけっこう出てきます。そういうとこを今話してまして、まだ全部決まってないんですが、決まり次第お知らせできると思います。

ですが、「非公開」てのはよくわからんですね。会長とは10/6の会見以来お会いしてないので話聞けてませんが、さすがに八百長するつもりはないと思いますw なんか別のことを想定してるのだとは思いますが、ただ、真意はどうであれ、失礼ながらこれはさすがに表現がちょっとまずいですね。なんか隠そうとしてると取られかねない。世の中いろんな取り方をする人がいるので、もう少し言葉を選ばれた方がよろしいかと思います。

私としてはもちろん非公開にするつもりはありません。舞台裏まですべて暴露したりはしませんが、少なくとも対局に関する取り決めとして決まった事は、その内容も、(必要なら)どういう経緯でそう決まったかも、すべて公開します。いろんなとこから注目されてる以上、そうすることが将棋ファンの皆さんに対する説明責任であると考えています。変ないいがかりでケチがつき、そのためにイベントの盛り上がりが欠けるようなことになっては、せっかく協力いただいているスポンサーさんにも申し訳ないですし。

チェスでDeep Blueのときにいろいろ言われたというのがあって、特にコンピュータ将棋関係者はこの辺誤解を受けないよう気を使う人が多いです。私もその一人。

あとソフトを渡したことですけど、これもなんか一部不評みたいですね。私全く気にしてなかったんですけど。こっちだって会長の棋譜見れるんだから、使わせてあげないと逆にフェアじゃない気がしますが。てか相手が激指やボナンザだったら、当然使えてるんですけどね。むしろ私としては、プロがボンクラーズの弱点を徹底的に調べてくれるというのは、逆にありがたいんですけれども。まあいろんな意見の人いるでしょうが、私は全然問題とは思ってないです。

人間対戦録(1)ボンクラ@敵陣

電王戦の発表以来、いろんなとこで様々な反響があるようで。私も当事者のかたわれとして、注目され話題にされるのは誠に嬉しい限りです。これから対戦までの間は、このブログには電王戦関連のことを書いていく予定です。まあもろもろのしがらみで書けないことも多々あるし、そもそも私の知らないことも多いんですが、私の一存で書ける範囲のことはどんどん書いていこうと思っております。

今回は、※会長が練習しているボンクラーズについて。
「自宅で練習できるようにしたい」とのご要望を受けまして、10/4に会長宅へ伺ってセットアップしてきました。PCは24の久米さんがみつくろってくれて、Core i7 990XのショップPC。まずこれにUbuntu Linux 11.04をインストールします。

Linuxインストールというのは、問題なくスムーズに終わることも多いんですが、うまく行かなくてトラブルシューティングにはまることもけっこうあります。ブートイメージを焼いたUSBメモリを持ってったんですが、運悪くブート中にハングしてしまってハマります。Windowsの方を立ち上げてググって調べ、起動オプションに 'nomodeset' を入れることで解決。その後もいろいろトラブルに見舞われ、午前から始めて結局4時頃までかかりました。

この990Xマシン上でボンクラーズの他に対局サーバ(shogi-server)も動かします。で、別のWindows PC に K-Shogi をセットアップして、これでshogi-serverに接続して対局してもらいます。2台使用、というのはこういうわけ。Linuxの端末で'+7776FU'、とか会長に打ってもらうわけにいかないですからね。

何が大変だったと言って、会長に使い方を伝えるのが大変w Windowsの普通の使い方はご存知なんですが、Linuxなんて当然触ったことないわけです。ですがボンクラーズを使うには、Linuxで端末を立ち上げてコマンド叩かにゃならない。まずshogi-serverを起動して、それから一局ごとにボンクラーズを起動する。なので、事前にできるだけ作業をスクリプトにまとめて簡単にして、かつ手順を文書に書いてまとめて、とかやりました。それでも、なにしろLinuxの端末の立ち上げ方とかシャットダウンのしかたとかまで書く必要があるので、A4フル1枚くらいに。

PC1台でもこれ。3台構成とかも当初考えたんですが、「使い方を伝えきれない」という理由であきらめましたw 6コアなので、マスター1コア、スレーブ1コア×5プロセス、で動かしてます。

 * * *

次回以降は
 - 対局条件
 - ソフト開発の現状・予定
 - 使用(予定)ハード
 - 棋力推定/勝敗予想
等についてぽつぽつ書いていこうかと思っておりますが、何か「これを聞きたい/知りたい」等リクエストありましたらお知らせください。ブログにコメント残すなり、あとそうですね、ツイッターで #電王戦、とかのタグはこっちが検索するようにしましょうか。これで書き込んでもらえれば読めると思います。多くの将棋ファンの皆様から注目されてるようなので、こちらもできるだけご期待にお応えしたいと思っております。サービス、サービスぅ

対局料のことなんかもほんとは書けるとみなさん興味あるんでしょうが、残念ながら私も知らないんですよね。あ私自身は対局料ゼロですよ。会長の方はなにがしかもらうはずですが、具体的にいくらなのか私も知りません。まあ仮に知ってても書けないかもしれませんが。そんな感じで、書けない/知らないこともあるかもしれませんが、そんときはあしからず。

記者会見だん

記者会見出てきました。いやーこんなの初めて。緊張した…疲れた…

ニコ生のこれ↓なんですけど
http://live.nicovideo.jp/watch/lv65644382

あれ、会員じゃないと後から見れないんだっけ?5月の大会の西尾さん解説は後から見れたんだけど。

あ、今見たらこんなのもある:

http://news.nicovideo.jp/watch/nw125480

言いたくてうずうずしてたんですが、さすがに会見前にバラすわけにもいかんのでがまんしてました。王様の耳はロバの耳ー!これでもう何でも言いたい放題です。とか言って実はまだ言えないこともあったりするんですが。

2時ころ原宿のニコニコ本社へ。もちろん行くのは初めてです。場違いなスーツ姿で竹下通りを歩く。1階がスタジオで、もう準備してました。5月の大会でも見かけた方が迎えてくれて、会見の進行表てのがありまして、それを渡されて簡単に説明してもらいます。私がしゃべるところも2箇所ほどあって若干慌てたり。その後、控室てのがありましてそこで待ちます。ここでしゃべる内容を考えることしばし。そのうち呼びに来まして、するともう他の方々みな会見の席について待ってる。あせって席につきます。記者さんももう座って待ってますが、生放送開始まであと×分です、などと言われながらじっと待っています。ちなみに記者さんたちは事前に概要だけは知らされています。席にコメント閲覧用モニターてのが置いてありまして、我々もニコ生コメントが随時見れるようになってます。生放送中、コメント見てて吹き出しそうになってるのをこらえてたこともあったりw

3時開始。後のことは…プレミアム会員になってニコ生見てくださいw 生放送の最後は席を立って写真をとってたので、どこまで放送されてたのか知らないんですが、たぶん放送終わった後、記者さんたちからいろいろインタビューをされました。他の3人はまあ有名人ですから珍しくもないんでしょう、私のとこに集中しまして。また1人だけ写真とられたりとか。しかしどんな記事になるんだろうな…また、この対局に関する米長×梅田対談が10/8 中央公論に載るそうですが、私もこの内容は知らないのでぜひ読んでおきたいところです。

 * * *

私のとこに話が来たのは9月はじめ。それまでは私もみなさん同様、※会長が激指とやるんだとばかり思ってたんですが。最初は打診程度だったんですが、私としてはやれるもんならぜひやりたいですと答えたら急展開で話が進んで、あっという間に決まってしまいました。記者会見も一緒に出て、と言われたときは眩暈がしましたw で※会長が自宅でボンクラーズ相手に練習したいというので、セットアップしてたり。この辺は※会長HPにも書いてますね。

今、次期バージョンを開発中なんですが、のんびりマイペースで開発してこうと思ってたんですが、こういう展開になると何とか1月までに完成させないと、という雰囲気になってくるので、かなりあわててるところです。けっこうラディカルな構想なんだけれども、あと3か月でできるのか?できたとして、ほんとに性能出るのか?もちろんそうなるように設計してるつもりではあるんですが、本当のところは作って動かしてみないとわからんわけで、非常に頭の痛いところ。まあ最悪現状コードで出る手もなくはないですが、せっかくなので新バージョンでやりたいんですけれどもねぇ…

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