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人間対戦録(2) 黒い霧疑惑?

「なんか八百長とか書かれてるけど」といきなり言われ。えぇっ!?と思いちょっとネット見てみました。あちゃ~… というわけで今日はこの辺について書いてみます。いくつか質問いただいてるんですが、すみませんが今回はこれを先に書かせてください。

どうも諸悪の根源(?)は、「さ○やか日記」のこの記述のようで…

> コンピュータとの対戦は「契約」というか「取り決め」が
> 必要ではないかと思います。そしてそれをオープンにするものと
> 非公開にするものとに分かれましょう。

対戦の「取り決め」が必要なのはまあ当然で、実際いま連盟さんの方と対局条件を詰めているところです。時間とかルールとか。人間どうしなら今さらルール決めることもないのですが、対コンピュータだと予期しないこともあるわけですよ。バグで落ちたらどうするとか、誰かが足ひっかけてコンセント抜けたらどうするとか。記録係の時計とコンピュータの時計が食い違ったらどうするとか。検討しだすと、今まで考えてもみなかったようなことがけっこう出てきます。そういうとこを今話してまして、まだ全部決まってないんですが、決まり次第お知らせできると思います。

ですが、「非公開」てのはよくわからんですね。会長とは10/6の会見以来お会いしてないので話聞けてませんが、さすがに八百長するつもりはないと思いますw なんか別のことを想定してるのだとは思いますが、ただ、真意はどうであれ、失礼ながらこれはさすがに表現がちょっとまずいですね。なんか隠そうとしてると取られかねない。世の中いろんな取り方をする人がいるので、もう少し言葉を選ばれた方がよろしいかと思います。

私としてはもちろん非公開にするつもりはありません。舞台裏まですべて暴露したりはしませんが、少なくとも対局に関する取り決めとして決まった事は、その内容も、(必要なら)どういう経緯でそう決まったかも、すべて公開します。いろんなとこから注目されてる以上、そうすることが将棋ファンの皆さんに対する説明責任であると考えています。変ないいがかりでケチがつき、そのためにイベントの盛り上がりが欠けるようなことになっては、せっかく協力いただいているスポンサーさんにも申し訳ないですし。

チェスでDeep Blueのときにいろいろ言われたというのがあって、特にコンピュータ将棋関係者はこの辺誤解を受けないよう気を使う人が多いです。私もその一人。

あとソフトを渡したことですけど、これもなんか一部不評みたいですね。私全く気にしてなかったんですけど。こっちだって会長の棋譜見れるんだから、使わせてあげないと逆にフェアじゃない気がしますが。てか相手が激指やボナンザだったら、当然使えてるんですけどね。むしろ私としては、プロがボンクラーズの弱点を徹底的に調べてくれるというのは、逆にありがたいんですけれども。まあいろんな意見の人いるでしょうが、私は全然問題とは思ってないです。

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将棋プロセサ」カテゴリの記事

コメント

非常にくだらない誤解が起きているのだと思いますが、問題はそれが解けないってことでしょう。人間VSコンピュータの試合は今後もあるんですからこういう事にどう対処するのかさっさと決めたほうが。

伊藤氏が将棋会館に伝言して、米長さんが週に2回は伝言を確認する。普通に考えるとこれくらいの取り決めになるでしょうかね

いやいや、そんな大した問題だとは思ってないんですが。誤解はまあときどきは出るものなので、出たらとけばよろしい。なので、はい説明して誤解ときました、というそれだけの話です。

確認させていただきたいのですが、米長氏宅での練習対局はすべて棋譜が残るようになっているのでしょうか?だとしたら、私もソフトを渡したほうが良いと思います。(o^-^o)

米長氏のHPから

http://www.yonenaga.net/taisenroku.html

”市販激指10で互角に近くまで復調したので、今回の対局に合意。ただ、インストールされたボンクラーズはもっと強かった。”という風に読めました。ひょっとして、今頃後悔しているのかも。。。。

ただ、米長氏が病気だとは知りませんでした。”棋士人生を賭けた最後の檜舞台”というキャッチコピーの意味はそういう意味なのかな。。。

> 棋譜が残るようになっているのでしょうか?

う~ん、設定の細かい部分までどうしたかあまり覚えてません…

> 今頃後悔しているのかも。。。

後悔してるかどうかはわかりませんが、私が最近いろんな人と話して受ける印象としては、全般に棋士の人たちはソフトの実力を正確に把握してないような気がしてます(一部の人を除いて)。変に見下す人がいるかと思えば、妙に恐れてるふうだったり。まあ、対局禁止令のせいでコン対人の対局データが絶対的に不足してるからだと思うのですが。なので、もっとデータを増やしていけないかといろいろ考えているところではあるのですけれども。

対局データが増えてくれば、まだトッププロを脅かすようなところまでは達していない…(もちろん、1回切りの勝負では優劣不明ですが)とは思っていますが…。

今期の竜王戦(現在、第二局が進行中)のような戦いになれば、人間有利なんじゃないかなーとかも夢想します。(結構『構想力』勝負の序盤~中盤になっていますので。)

変に見下す人がいるのもある意味当然で、ちょっと昔は話にならなかったわけですし、妙に恐れるのもこれまた当然で(特に終盤のキレを失った棋士には薄気味悪い存在だとは思います…)、実際、1回コッキリの勝負を「やれ」と言われたら大概のプロ棋士は『引く』んじゃないでしょうか…。番勝負ならまだしも。

んー…。プロ棋士同士の戦い、だとして。
例えば、羽生さんに『角落ち』のハンデを貰って指してみて、負けたら『引退』、勝っても『角落ちじゃないと勝てないの?』とか言われるような状態に、今のコンピュータ将棋は立たされているのかな、と言う気がします。

つまり、プロ棋士から見たら、『勝たないとならない相手』『負けたら何を言われるか分からない』と言ったあたりの存在で…

まぁ、何はともあれ、まずは『ボンクラーズ』が※長会長に『内容的にも良い将棋で勝つ』(内容的に十分以上に良ければ、負けてもいいかも…。)と、不必要に恐れる人も、変に見下す人も少なくなるんじゃないかと思います。


というわけで、
・会長がどれだけ現役時代の棋力を取り戻すのか?
・ボンクラーズはその会長を上回れるか?
に注目しています。

そうですね、私の考え/感想も、うさ親さんのとかなり似ています。棋力の推定とか、プロ棋士の心理とか。コン将開発をある程度やってればこの辺かなり見解似てくるのかもしれません。

今日のマイナビ女子オープンの将棋で、激指8とボナンザV6の評価値が、2000点以上離れている局面がありました。無双は、その中間。

以前から言われてきた事ですが、Bonanza系(V6も)は、入玉可能性(玉の安定度?)に対する評価が低いですね。激指やGPSは逆に高めの気がします。

会長に、入玉を狙われても良いように、対策(ドーピング?)がなされたバージョンで対戦して欲しいです。相矢倉は入玉になりやすいので危険かも。。。

では、では。

ボナンザの入玉の扱いは、たしかに率直に言ってかなりひどいですね。この点は意識しています。

Japan Times の記事、面白く読ませていただきました。ただ、3つめがマージャンだとは思いませんでした。

個人的には、対局条件にもよりますが、プロトップと互角かやや弱いレベルへの到達は 遠からず達成されるとは思いますが、そこから先は現行の改善ではなく 何か大きなブレークスルーが必要かと考えています。

囲碁のモンテカルロ法の利用は、CPUの高速化・並列化のメリットが素直に反映されると思うので、現行の改善でも強くなる余地が大きい気がします。。。

そうなると、囲碁をスキップしてマージャンですね!

囲碁はモンテカルロでトップ棋士を越えると思ってる人も少なからずいるようですが、私の(個人的な、根拠ない)予想ではそこまでは行かず、もうすぐサチュるだろうと思っています。私はモンテカルロでない手法で挑戦するつもりです。

同じく、Japan Timesの記事(On Line版)、読ませて頂きました。

そうか、英語ではボンクラーズはこう綴るのか…。(私の頭の中では、Bon-Clusという綴りでした。)

実は個人的には今後のA級さんの開発目標のところが一番『目新しい』記事でした。

将棋→囲碁→麻雀 ですか…。

囲碁がモンテカルロ法で「サチる」のかどうかは正直まだ良く分からないです。まだまだ改善の余地がありそうにも思いますし。(ただし、最先端のところに深くコミットしているわけではないので、正直に言えば『不明』、というか『良く分からん』。)

ただ、囲碁の場合、「評価関数を作るのが非常に難しい」というのは多分MCTSでない囲碁プログラムを真面目に書いたことがあれば一度は突き当たっている問題ではあり、それに対して「評価関数なんてなくてもいいんだよ(CPU速度があればPlayOutの積み重ねで評価できるから)」というのがMCTSの骨子…であるとは思うので…。

何かしら全く新しい方法を思いつくこと/あるいは知ること、があればまた状況は変わるのでしょうけれど、自分であれば、MCTSとそれ以前の方式のハイブリッドを今はやってみたいかな…。(<それでどこまで行けるのかはまた別ですが。)

当面、私の方は「うさぴょん」も「ねこにゃ」も大きく手を入れることはできなさそう(苦笑)なので、将来もっと時間を持て余す様になってからの課題かな。

…現実(仕事の方)とまだまだ当分連日日夜、実質休日なしで戦わないと(苦笑)。

>囲碁がモンテカルロ法で「サチる」のかどうかは正直まだ良く分からないです。

ここは誰も今答えを持ってないですよね。私としてはサチュる方に「賭ける」、と言った方が正確かも。

>ただ、囲碁の場合、「評価関数を作るのが非常に難しい」

評価関数もそうだし、探索もそうでしょうね。たぶんαβではだめなんでしょう。じゃあどうやろうか、をあれこれ考えるところがまあ楽しみがいがあるわけです。

囲碁にですが、全部読めるような狭い囲碁(5マス×5マス)で、モンテカルロが最強の手を指してくるのならサチらない可能性がありますね。

7マス×7マスくらいでも全部読めるのかな?無理だろうなぁ。

プロの王先生が、2~3年前に9x9路盤で定先で負けたという記事を読んだ記憶があります。
9x9路と19x19路で、モンテカルロ法適用の観点からみて ゲームの質が変わらなければ、CPUの高速化・並列化・長考 でプロ並みになれるのではと思っています。

ゲームの質が変わるとして、その変化が、現状の改善で乗り越えられるのか、ブレークスルーが必要なのか。難しいところです。

私にとって、囲碁=十九路です。九路と十九路はかなりゲームの性質が異なると感じています。

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