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塚田九段の対ボンクラーズ練習棋譜を公開します

第2回電王戦に先だち、将棋連盟から「第1回電王戦で米長前会長に貸し出していたボンクラーズを、第2回電王戦の参加棋士にも使わせてほしい」との依頼がありました。

昨年12/15の記者会見では私は「貸し出して、ソフトの穴をつくような将棋になると、興行的に面白くない将棋になるのでやめた方がいいと思う」と言ったわけですが、それを聞いてなお「そこをなんとか」と依頼してきたわけで、さすがにちょっと断りづらいものがありました。それで少し考えて、「練習の棋譜をこちらにも見せてくれるならお貸ししてもいいですよ。棋譜を渡すのは電王戦後でかまいません」と言ったところ、それでいいと言うので、そういう条件で貸し出すことにしました。公開もOK、と連盟から許可を受けています。

電王戦後の5月に連盟から棋譜を受け取りました。私の方がいろいろたてこんでてしばらく手がつけられずにいましたが、遅ればせながら公開します。このブログの画面左上の「資料館」に置きました。

実際に指していたのは塚田九段だけだったようです。手番も、電王戦対策ですべてボンクラーズが先手。47局あり、先手勝ちが33局、後手勝ちが5局。9局は途中で中断しているようです。

入玉の棋譜はないようです。塚田さんの発言等からして、入玉がないのは妙だなと思い、連盟に問い合わせたところ、「棋譜は渡したのが全て。ボンクラーズの前にツツカナを借りて指しており、ツツカナが全然入玉してこなかったので、『コンピュータ将棋は入玉しないもの』と思い込んでいた。ボンクラーズ相手に入玉を試したことはなかった」との回答でした。

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将棋プロセサ」カテゴリの記事

コメント

https://twitter.com/aq3948/status/385384399958597632
>Eikyu Ito@aq3948 10月2日
>これはさすがに将棋連盟の暴走では?LPSA HP見たけど別に普通。
>「当連盟の棋戦存続を脅かす存在」の根拠がわからん。いたずらに自らファンを遠ざけるだけだと思う。
>「ファンからどう見られるか」を真剣に考える人が連盟中枢にいないのかな。 
>http://www.shogi.or.jp/topics/2013/10/post-841.html …

電王戦がらみのコメントでは無いので申し訳ありませんが、気になりましたので。
「当連盟の棋戦存続を脅かす存在」の根拠としては、石橋代表理事の対局放棄、LPSAによるマイナビ女子オープン契約の一方的な解除、LPSAによるスポンサー攻撃が挙げられます。
わかりやすく言えば、川崎フロンターレがリーグ戦をボイコットしたり、富士通とのスポンサー契約を一方的に解除したり、週刊誌上で富士通批判したりすることは、ありえませんよね。
そのようなプロ興行の世界では、決してありえないはずのことを、LPSAはマイナビ社に対してしてしまっている、ということです。

LPSAによるスポンサー攻撃の具体例としては、

LPSAによる、株式会社マイナビ社宛て書面 「次期マイナビ女子オープンへの弊協会不出場について(ご通知)」
http://joshi-shogi.com/2013/01/30/pdf/%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%93%E7%A4%BE%E5%AE%9B%E3%81%A6%E3%81%94%E9%80%9A%E7%9F%A5%E6%9B%B8%E9%9D%A2.pdf

を挙げておきます。
現在でも、LPSA公式HP上で公開中のものです。

週刊新潮『日本将棋連盟と絶対に手打ちをしないLPSA「石橋幸緒」』記事中の石橋代表理事のコメント部分も引用しておきます。

>「対局拒否の10日前、マイナビから送られて来たメールに、“<最終決定>次期から連盟と弊社の二社契約”と書かれていました。
>仮に私が最後まで勝ち進んで女王になっても、来期の防衛戦は行えないのです。
>4月に女流王将戦にも出場できないと分かり、個人的に“生活権の侵害”で仮処分申請を行いました。」

記事中で、石橋代表理事はこのようにコメントしていますが、
石橋代表理事が女王になった場合、来期の防衛戦が行えない、という事実はまったくありません。
マイナビ社の評価を不当に貶めるコメントであって、連盟としては石橋代表理事に対し厳しい対応をせざるをえないでしょう。

新潮記事を受けての、中井前LPSA代表理事のコメントです。
https://twitter.com/HIROE624/status/365003546334212096

>中井広恵@HIROE624 8月6日
>新潮に記事が載ってるとの事で早速確認。これは本当に代表が発言されたのでしょうか・・?協会の責任者としての発言だとしたら信じられませんが・・。

>hsugisak ‏@hsugisak 10月3日 @HIROE624
>>新潮に記事が載ってるとの事で早速確認。
>そしてこの記事がトリガーとなって今回の絶縁状。どうなっているのでしょうか?心配になってきます。今日に至るまで石橋さんと何か話をされたのでしょうか。

>中井広恵 ‏@HIROE624 19時間 @hsugisak
>何度か話をしましたが、ずっと平行線のままです。

以上のことから、将棋ファンの一人として私は、今回の件において連盟中枢は「ファンからどう見られるか」を真剣に考えている、と判断しています。 
一通り読んでいただいたうえで、なお「将棋連盟の暴走」と伊藤さんが判断されるのであれば、もちろん尊重いたします。
将棋ファンの中にも、さまざまな見解があって当然ですので。

私はLPSAの件はそれほど詳しく知っているわけではないです。私の理解は、一時期もめていた、だけど最近和解したらしい(LPSAが謝罪文を出して、連盟が3級を認めて、等)、程度です。なので、LPSAの件についてどちらが正しいとかコメントする立場にはないです。

ただ先日のツイートは、「ファンが連盟をどう見るか」からすると疑問だ、ということです。

多くの将棋ファンはおそらく、LPSAの件についてせいぜい私程度の理解だと思います。まったく知らない人も多いかもしれない。そういう人が今回の発表を読んでどう思うか?を考えてください。

LPSAがなんかひどいこと言ってるのかな?と思う。でLPSAのHPを見に行くけど、別に連盟批判っぽいことが書いてあるわけでもない。また、「雑誌の記事にあった」は全く理由にならないです。雑誌の記事なんて虚偽の場合もあるので。

つまり、普通のファンがあの記事をぱっと見ると、「連盟が何もしてないLPSAに対して言いがかりをつけてる」ようにしか見えないのですよ。それが、連盟としてはまずいだろう、というのが私の考えです。

繰り返しますが、あくまで「そう*見える*」ことがまずいのであって、「本当にそうなのか」が問題なのではないです。もしかしてもしかすると、春雪さんがお書きになったように、真の正義は連盟にあるのかもしれない。ですが、そう主張したいのなら、そのことが万人にわかるように事実に基づいて述べないと、誰もあなた方の主張を信じませんよ、ということです。

わざわざ御返答いただきありがとうございます。

私の結論から申し上げますね。
連盟は、伊藤さんの正面は向いてない、同様に私の正面も向いてない。
連盟が正面を向いてるのは、マイナビ社を含めた公式戦スポンサーである。
今回は、それでいいじゃないか、と。

なので、おっしゃっておられることは、よく理解できます。

特に、
>つまり、普通のファンがあの記事をぱっと見ると、「連盟が何もしてないLPSAに対して言いがかりをつけてる」ようにしか見えないのですよ。
>それが、連盟としてはまずいだろう、というのが私の考えです。

この部分は、「普通のファン」を「一般人」に置き換えさえすれば、私もまったく同じ考えです。
文章的に、もう少しうまく書けば、与える印象も多少はマシにできるだろうに、とも思いますね。

それなのに、何故、私と伊藤さんとの間にズレが生じているのか、と言えば、

>真の正義は連盟にあるのかもしれない。ですが、そう主張したいのなら、そのことが万人にわかるように事実に基づいて述べないと、誰もあなた方の主張を信じませんよ、ということです。

この部分ではないでしょうか。
私は、真の正義が連盟にあると主張する気は、さらさらありません。
そもそも思ってもいません。
正義などというものは、見る立場によって変わるもので、石橋さんなんかから見れば、連盟なんかは完全な悪でしょうね。

連盟がやらなければならないのは、LPSAによるスポンサー攻撃を止めさせることであって、連盟の正当性を主張することではありません。
連盟が、LPSAとの合意書の更新をせず、今後、LPSAという組織と一切の契約・交渉をしない措置についての理解が得られれば、それでいいわけです。
連盟とLPSAのどちらが正しいか、ではなく、LPSAによるスポンサー攻撃に対しての措置の妥当性です。
すべての公式戦スポンサーに理解していただくのは必須ですが、将棋ファンのほうは、経緯をおさえている層のうち半分もとれれば充分。
私は、その程度に考えています。
つまり、連盟が優先すべきは公式戦スポンサーであって、将棋ファンではない。
公式戦スポンサーの立場を守ることが、結果的に、棋戦を楽しむ将棋ファンの利益を守ることにもなります。

>石橋代表理事によるマイナビ様と当連盟を非難するコメントが掲載された誌面が確認され、LPSAを当連盟の棋戦存続を脅かす存在とみなさざるを得なくなりました。

LPSAに対しての措置の根拠として、経緯を把握していない将棋ファンに対しては、不親切な説明かもしれませんが、
スポンサーに配慮するとなると、連盟の立場では、これ以上くわしく説明するのはなかなか難しい、のではないかと。
結果的に「連盟が何もしてないLPSAに対して言いがかりをつけてる」と、経緯をおさえていない一部の将棋ファンに思われたとしても、しょうがないんじゃないでしょうか?
今回連盟は泥をかぶる役回りですので。

>LPSAはわずか1か月で「マイナビ様への謝罪」をトップページから外し

一方、こういう部分は蛇足ですね。
わざわざ書くべきでない、瑣末な部分を削れば、少しは「言いがかり感」が薄れた、と思うのですが。

>また、「雑誌の記事にあった」は全く理由にならないです。雑誌の記事なんて虚偽の場合もあるので。

連盟が正しい、という理由にはなりません。
ただ、新潮記事中の石橋代表理事のコメントによって、スポンサーであるマイナビ社の信用が不当に傷つけられた、のは事実なわけです。
よって、LPSAとの合意書の更新をせず、今後、LPSAという組織と一切の契約・交渉をしない措置についての根拠にはできるでしょう。
そもそも、合意できなければ更新もできないわけで、合意書の更新をしないのは連盟の自由です。
もちろん、LPSAにも、合意書の更新をしない自由があります。
新潮記事中の石橋代表理事のコメントが、もし新潮の捏造であるならば、LPSAとして、そのように主張できるはずです。
もし万一新潮の捏造であったと判明した場合は、連盟のLPSAへの措置を撤回すればいいでしょう。

>多くの将棋ファンはおそらく、LPSAの件についてせいぜい私程度の理解だと思います。
>まったく知らない人も多いかもしれない。そういう人が今回の発表を読んでどう思うか?を考えてください。

おっしゃる通りだと思います。
連盟とLPSAとの泥仕合だ、と思うでしょうね。
泥仕合というのは、ある意味事実でもあります。
ですが、また同時に、分裂後から現在にいたるまでの連盟とLPSAの対立を見てきた将棋ファンも多くいるのですよ。
ですので、あまり安易に「ファン」という言葉を使っていただきたくないかな、と思ったわけです。
自分の場所が、必ずしもファンの中心というわけでは無いので。
特に私なんかは、端っこの方に位置していそうですが。

最後に、なぜわざわざ私がコメントさせていただいたか、と言うと、朝日新聞将棋取材班@asahi_shogiがRTしていたんですね。
今回の件で、伊藤さんのと伊藤さんに賛同するものの二件だけ。
伊藤さんは有名人でいらっしゃられるので、虎の威を借るではありませんが、利用する向きが散見されたので。
それで、少しコメントさせていただきたくなりました。
お忙しいおり、御返答いただきありがとうございました。

電王戦も毎回楽しみに見させていただいております。
棋界への多大なご貢献感謝いたしております。

機械って軟弱だから腹立つ。
海に浸かっただけでも壊れるし・・
(ポケットに入れたまま海水浴ウォークマン)いれてた事覚えてないよ
電子辞書も液晶割れたし
(カバンに入れたまま誤って、地面にたたきつけた)いれてた事覚えてないよ
アーム筆入れ見習って欲しい。

伊藤さんの画面割れた携帯
近いうち(1ヶ月以内)に買い換えるに一票。たぶんイライラしてくるでしょう。
伊藤さんにケガなくて良かったですね。
不幸中の幸い。

いつぞやの伊藤さん(開発者)から見た電王戦をブログでアップするって奴は事情があってお蔵入りですか?

たしかに、携帯ずっとあれだとつらいかも。
アーム筆入れw ありましたねぇ。

ブログは、書きます。ですが、今ちょっと交渉中の話があって、それが片付いてからと思ってるのですが、これが延々と続いていてさっぱり終わらないのですよ… それが終わったら書きますので、お楽しみに。

>「棋譜は渡したのが全て。ボンクラーズの前にツツカナを借りて指しており、
>ツツカナが全然入玉してこなかったので、『コンピュータ将棋は入玉しないもの』と思い込んでいた。
>ボンクラーズ相手に入玉を試したことはなかった」

うーん、これはちょっと…。
今回公開された棋譜を拝見させていただきましたが、
日付が「2013/02/06~2013/03/31」となっています。
本番が2013/04/13であるのに、4月に入ってから一局も指していないというのは
普通に考えればありえないです。
そもそも、練習対局で十分勝ちが見込めるという段階まで仕上がっていない訳ですしね。
(公開された棋譜を見る限りそう判断せざるをえません)

また、いくら一部プロ棋士がコンピュータ将棋に疎いとはいっても、
勝敗…というより大事な方針に直結する部分について
他のソフトでの試行結果だけを頼りにして決定することもないでしょう。

他にも挙げればきりがないですが、例えば棋士仲間に対局してもらう
といったことも当然しているでしょう。
個人的には、あの将棋連盟相手に性善説で臨んでしまったのは危険過ぎたかな…
と感じてしまいました。

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